カンボジアで1ヶ月インターンしてみた|日本の働き方との違いに驚いた話

カンボジア

はじめに|「働く」って、なんだろう

カンボジアに来る前、僕は「働く」という行為に対して、なんとなく固定したイメージを持っていた。

決まった時間に出勤して、上司の指示を受けて、笑顔で接客して、決められた賃金をもらう。それが「働く」だと思っていた。

でも、カンボジアで1ヶ月過ごして——マーケットの店主に話しかけ、デパートの店員にアンケートを取り、警官にまで声をかけてみて——その「当たり前」が根底から揺らいだ。

これは、そのリアルな記録だ。

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アンケート調査をしてみた

インターン中、僕は「カンボジアの人たちはどんな意識で働いているんだろう」という疑問を持ち始めた。

観光客として見るのではなく、ちゃんと話を聞いてみたい。そう思って、現地のマーケット・デパート・路上などで、実際に働いている人たちにアンケートと簡単なインタビューをしてみた。聞いたのは主にこんなこと。

  • 一日の生活習慣はどんな感じ?
  • スラムの子供たちについてどう思う?
  • 将来、子供に進学させたいと思う?
  • 仕事のやりがいって何?

話してくれたのは、マーケットの屋台のおばちゃん、デパートの販売員、そして路上に立っていた警官まで。みんな、思ったより気さくに答えてくれた。

そしてその答えは、日本人の僕には「衝撃」の連続だった。

カンボジアの「働き方」リアル

ほぼ全員が自営業

まず驚いたのが、街のほとんどの人が「誰かに雇われている」わけではなく、自分で店を開いているという事実だ。

マーケットに並ぶ屋台も、路上に広げた雑貨も、みんな個人経営。日本で「起業」というとかなりハードルが高いイメージがあるが、カンボジアでは「場所があれば今日から始められる」という感覚に近い。

仕入れも単純で、別の卸売りから商品を買ってきて、自分の店で売るスタイルが主流。ビジネスモデルとしてはシンプルの極みだが、それで生活が成り立っている。

暇な時間は……子供が働く

衝撃だったのが、店が暇な時間帯に子供を観光客のところへ向かわせて、物乞いや物売りをさせている親がいるという現実だ。

最初は「まさか」と思った。でも実際に何度も同じ場面を目にした。小さな子がたどたどしい英語で「プリーズ、ワンドル」と言いながら近づいてくる。そしてその後ろに、親らしき大人が立っている。

これは批判したいわけじゃない。それだけ生活が苦しいということだし、家族全員で生き延びるための知恵でもある。ただ、日本では絶対に見られない光景だった。

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デパートの店員もスマホを触っている

これも正直びっくりした。

高級とまでは言わないけれど、ちゃんとしたデパートに入っても、売り場の店員がスマホをいじっていたり、ぼーっと座っていたりする。接客中に笑顔を作ることもなく、声をかけられるまでこちらを見もしない。

日本のコンビニや飲食店でアルバイトをしたことがある人なら、「そんなことしたら即注意される」とわかるはずだ。でもここでは、それが普通の光景として存在している。

「働いている感」がとにかく薄い。日本人の目から見ると、そう感じてしまう。

進学より仕事、が現実

アンケートで「子供に学校へ行かせたいですか?」と聞くと、多くの親が「行かせたい」とは答える。でも現実は、働ける年齢になったら仕事に出る子が多い。

理由は単純で、「今日食べるお金が必要」だからだ。将来への投資より、今日の生活が優先される。進学よりも仕事、教育よりも生存——それが現実として横たわっている。

カンボジアの最低賃金は日本と比べ物にならないほど低く、どれだけ働いても生活はギリギリだ。だから子供の手も借りる必要がある家庭が出てくる。

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日本の「働き方」と比べてみると

同じ「働く」という行為でも、日本とカンボジアはここまで違う。

日本では、アルバイトでも出勤中のスマホはNG。接客は笑顔でハキハキと、が当たり前とされている。最低賃金は法律で定められていて、賃金の保障がある。そして進学が一般的で、教育を受けることが将来の選択肢を広げると多くの人が信じている。

「自営業を始める」ことのハードルも日本では高い。開業届、資金調達、集客の仕組みづくり……気軽に「明日から路上で商売」とはいかない。その分、安定や保障はある。

どちらがいい、という話をしたいわけではない。ただ、日本の「当たり前」は、カンボジアにとっての当たり前ではない——それを身体で理解した。

スラムの子供たちについて聞いてみた

アンケートの中で一番印象に残っているのが、スラムの近くにいた大人たちへの質問だ。

「スラムの子供たちについて、どう思いますか?」

返ってきた答えは、同情でも無関心でもなく、「自分たちも似たような状況から来た」というものだった。

貧困は、他人事じゃない。今そこそこ働けている人も、少し前は同じ立場だったという人が多い。そしてだからこそ、「子供たちを助けたい」という気持ちを持っている人も少なくなかった。

ただ、余裕がない。助けたくても、自分の生活で手一杯。

その現実が、すごくリアルに伝わってきた。

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「働く意味」が違う国で感じたこと

日本にいると、「ちゃんと働く」「生産性を上げる」「スキルアップする」という言葉が飛び交う。働くことに意味や成長を求める文化がある。

カンボジアで出会った人たちにとっての「働く」は、もっとシンプルだった。今日を生き延びるため。家族を養うため。それだけで十分に理由になる。

どちらが正しい働き方か、なんて答えは出ない。でも、「働く」という行為がこれほど違う意味を持てるんだと知ったことは、僕の価値観を確実に揺さぶった。

まとめ|違いを知ることが、自分を知ること

カンボジアで実際に人々に話を聞いてみて、一番わかったことは「日本の常識は、世界の常識じゃない」ということだ。

スマホをいじりながら働く店員を見て「なんで?」と思った瞬間、僕は日本のルールを「普通」として押しつけようとしていた。そのことに気づいた。

働き方は、その国の歴史・経済・文化が作り出すものだ。良い悪いではなく、「違う」という事実を知ること。それが海外に出る一番の意味だと、今は思っている。

あなたにとって「働く」とは何ですか? この記事を読んで、少しでもそれを考えるきっかけになったら嬉しいです。

この記事は、カンボジアでのインターン中に現地の方々へ実施したアンケートと個人的な体験をもとに書いています。


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